昨年の7~8月ころから少し雲行きがおかしくなってきました。
どうもコメが足りなくなってきているのではないか と?
8月の中旬に、熊ちゃんの学生時代の友達、とある県でコメの卸の社長をやっているK君から、「どうだ北海道のコメの様子は?」と電話がかかってきました。「今年の天気は稲作にとっては最高の天気だと思うし、圃場を見ても、平年作以上は間違いないと思う」と答えました。すると、「そうか、北海道は、まあまあか。コメは大変なことになるぞ。コメが足りない」「農〇省の役人の需給動向を見誤ったからだ」と相当怒っているのです。
そのうちに農〇省、大臣だったでしょうか。「コメ不足が続いているけれど、新米が出回れば、解消される」と。そしてそのうちに、「集荷業者が、出し惜しみをしている」。加えて「悪徳業者がコメを買いにあさっている。関係のないIT業者や中国人までがコメを買いあさっている」「21万トンが消えた」とまで大臣が記者会見で述べていたと思います。(ここでいう集荷業者とは、全農、県の経済連、、北海道で言えばホクレンです。農協も入るでしょう)
悪徳業者なんていつの時代でもどこにでもいますし、いました。
11月にK君(米の卸の社長)は、「大変なことになってきた、コメが手に入らない。お客さんに届けなければならないから、トラック1台動かしたら、100万円の損害だ。どうしてくれる」「コメは下がらんぞ。この損害の元を取らないとつぶれる会社が出てくる」と。
米の年度は米穀年度は、11月から翌年の10月まで。端境期は9月でしょう。9月、10月は前の年のコメと新米が市場に供給されます。今まで端境期にコメが足りないという話は、大冷害であった平成5年を除いては聞いたことがありません。8~9月流通在庫も含めてうまく市場は回っていたはずです。
しかも24年産米は、19万トンも多くとれたと農〇省は言っています。21万トンとプラス19万トンがどこかへ消えてしまったことになります。
つまり最初からコメは足りなくなっていたということだと思います。恐らくですがインバウンドも含めて先食いをしていたということではないでしょうか?
21万トンは熊ちゃんが電卓をたたきますと、年間消費量の3%程度です。1か月の消費量の12~13日分です。そんな程度の量が不足したことでコメの価格が倍近くなりますかね? 3%多く供給されたからと言ってコメの値段が暴落して半額にはならないと思います。
役人の皆さんは、自らの過ちは認めません。つまり、農〇省の方々は、コメがないのにそうしたアドバルーンを上げているとしか思えないのです。
どうしてでしょうか?確か2018年だったと思いますが、農〇省は、昔のような生産調整から手を引いています。つまりコントロールが効いていないのではないでしょうか?
備蓄米を放出することが発表されました。値上がりを待って抱きかかえたものは、安くなったら大変と一気に市場に放出するのではないでしょうか?その様子も見えてきません。
もっと心配なのが25年産米です。備蓄米21万トンを放出したら、25年産で買い戻すことになっております。そして、備蓄米は100万トン。毎年20万トンを買い入れ、古い5年前の20万トンは、エサ米等に処分します。つまり5年間で100万トンを備蓄しています。
ですから、25年産米は、今から21万トンプラス20万トンの41万トンのコメが消えることになります。25年もコメ不足が起こる可能性があります。
もしもですが、府県が酷暑で不作、北海道が冷害で平年作を下回るようなことがあっては大変なことになる可能性があります。
そこで国は、今年の水田作付け面積を3%強増やすと言っているようです。今それだけの強制力はないでしょう。ただ、生産現場ではコメの価格が高くなることを見越して、作付けを増やすかもしれません。簡単に増やすと言っても種籾もないでしょう。
K君と今月になってからの電話では、「今、北海道ゆめぴりかは、1俵49,000円だぞ」ですって。備蓄米が放出されて、何処まで価格が下がるのでしょうか?高く仕入れたものを安く売ってるのでは、会社がつぶれるてしまうことにならないとも。そうなると、放出されても下がることは下がるが、あまり期待できないかも?分かりませんが。少し落ち着いてくれればと思います。
年が明けましたので3年前ぐらいかと思いますが、転作田に、季節外れの水を張ってある光景を見た方もいらっしやると思います。
車で走っている時、家内が「お父さんなんで今頃なんで畑に水入れているの?」と聞くものですから、「どうも国は転作田に5年に1回は米を作らないと、転作の補助金を渡さないと言っているらしい。それは絶対無理だとは言わないけれど、大変なことだ。そこで交渉の結果、1か月水を張っていれば、認めると言うことになったらしい。おかしな話だ」と熊ちゃんは言いました。そして、つぶやいたのは、「もしかしたら、国は米を作らせようとしているのかもしれないな。もしかしたら、コメが足りなくなってきているのかもしれないな」と、しゃべったのを記憶しております。
それはどうか分かりませんが?
昨日、とある女性の方がLINEをくれ、「亀田製菓のCEOがインド人に変わり、その使われているコメが、いつの間にか中国産、タイ産に変わっている」と教えてくれました。その会社は「柿ピーや米菓」を製造している会社でしょう。どんなことになるのでしょうか(確認をしていないのでそういう話があると言ことで)?
熊ちゃんは米作農家のためには、これまでの米価は安すぎると思っております。ある程度の米価でないと再生産ができないことになります。だからと言ってなんぼでも高くなるのでは困りますが・・・。
そして、将来コメ生産の現場は、どのようになっていくのでしょうか?日本人の主食であるおコメが潤沢に食べることが出来なくなる時代が来るかもしれませんね。